赤ちゃんにハチミツはいつから大丈夫?知っておきたい「乳児ボツリヌス症」の注意点


「もうすぐ離乳食を始めるけど、ハチミツって赤ちゃんにあげてもいいの?」

甘くて美味しいハチミツは、栄養たっぷりなイメージがありますよね。でも、実は小さなお子さん、特に赤ちゃんにハチミツを与えるのはちょっと待った!なんです。

ハチミツには、赤ちゃんが食べると「乳児ボツリヌス症」という病気を引き起こす可能性がある、やっかいな菌が潜んでいることがあるからです。

この「乳児ボツリヌス症」と聞くと、なんだか怖い病気のように感じるかもしれません。でも、正しい知識を持っていれば、必要以上に恐れることはありませんし、赤ちゃんをしっかりと守ることができます。

この記事では、消費者庁が注意喚起している情報を元に、

  • 乳児ボツリヌス症ってどんな病気?
  • どうして赤ちゃんだけハチミツがダメなの?
  • どんな症状が出たら気をつけるべき?
  • 大切な赤ちゃんのために、私たちができる予防策は?

といった疑問に、柔らかく分かりやすい言葉でお答えしていきます。「赤ちゃんとの生活、色々と心配…」という新米ママさん・パパさんも、この記事を読めばきっと安心してハチミツと付き合えるようになりますよ。一緒に学んでいきましょう!

赤ちゃんにハチミツはNG!「乳児ボツリヌス症」ってどんな病気?

まず知っておきたいのが、「乳児ボツリヌス症」という病気のことです。これは、ボツリヌス菌という細菌が原因で起こります。

このボツリヌス菌は、土の中など自然界に広く存在していて、熱や乾燥に強い「芽胞(がほう)」という殻のような形になって生き延びることができます。そして、このボツリヌス菌の芽胞が、まれにハチミツの中に入り込んでいることがあるんです。

大人がハチミツを食べても、ボツリヌス菌の芽胞は腸の中で増えたり毒素を出したりすることはほとんどありません。これは、大人の腸にはたくさんの種類の細菌がいて、ボツリヌス菌が増えるのを抑えてくれる「腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)」がしっかりと整っているからです。

ところが、生後間もない赤ちゃんは、まだ腸内環境が十分に整っていません。そのため、ハチミツと一緒にボツリヌス菌の芽胞が赤ちゃんの体内に入ると、腸の中で芽胞から菌が目覚めて増殖し、毒素を出してしまうことがあるんです。この毒素が、赤ちゃんの体に様々な症状を引き起こします。これが「乳児ボツリヌス症」です。

どうして赤ちゃんだけ危険なの?ボツリヌス菌と未熟な腸内環境

先ほど少し触れましたが、赤ちゃんが乳児ボツリヌス症にかかりやすい最大の理由は、まだ腸内環境が未熟であることです。

大人の腸は、たくさんの良い菌たちがボツリヌス菌のような悪い菌の増殖を抑えてくれる「バリア機能」のようなものを持っています。しかし、赤ちゃん、特に生後数ヶ月の時期は、このバリア機能がまだ十分に発達していません。

そのため、ほんの少しのボツリヌス菌の芽胞が体内に入っただけでも、腸の中で増殖するのを止めることができず、毒素が作られてしまう危険があるのです。

この腸内環境は、離乳食が進み、色々なものを食べるようになっていくにつれて、徐々に大人と同じように整ってきます。だいたい1歳を過ぎる頃には、ボツリヌス菌が増殖しにくくなると考えられています。

だからこそ、1歳未満の赤ちゃんには、絶対にハチミツを与えてはいけないと強く言われているのです。

【これってサインかも?】乳児ボツリヌス症の主な症状

もし赤ちゃんがハチミツを口にしてしまい、乳児ボツリヌス症にかかってしまうと、以下のような症状が現れることがあります。

  • 便秘が続く: これが一番最初に現れることが多い症状と言われています。いつもよりお通じがなかったり、苦しそうにしたりする様子が見られたら注意が必要です。
  • 筋力の低下: 全体的に体がぐったりとして、手足の動きが弱くなったり、首のすわりが悪くなったりすることがあります。
  • 泣き声が小さく弱々しくなる: いつもの元気な泣き声が出せず、か細い声になったり、あまり泣かなくなったりします。
  • おっぱいを吸う力が弱くなる、飲みが悪くなる: 哺乳力が低下し、ミルクやおっぱいを飲むのが辛そうな様子が見られます。
  • まぶたが下がる: 目の力がなくなり、まぶたが垂れ下がってしまうことがあります。
  • 活気がなくなる: あまり笑わなくなったり、あやしても反応が薄くなったりと、全体的に元気がない様子が見られます。

これらの症状は、ハチミツを食べてから数日~数週間後に現れることが多いです。もし、赤ちゃんがこれらの症状を見せていて、もしかしたらハチミツを口にしたかもしれない…という心当たりがある場合は、すぐに医療機関を受診してください。

適切な治療を受ければ回復することがほとんどですが、早期発見・早期治療が大切です。

大切な赤ちゃんを守るために!ハチミツを与えない徹底予防

乳児ボツリヌス症から赤ちゃんを守るために、私たち親ができることはただ一つ。それは、1歳未満の赤ちゃんには、ハチミツを一切与えないことです。

これはハチミツそのものだけでなく、ハチミツが含まれている加工食品やお菓子、飲料なども同様です。

  • ヨーグルトにかける
  • パンに塗る
  • お菓子作りに使う
  • 飲み物に入れる

など、どんな形であっても1歳未満の赤ちゃんには与えないでください。「ほんの少しだけなら大丈夫かな?」と思うかもしれませんが、赤ちゃんにとってはごく少量でもリスクがあります。

市販のベビーフードや離乳食には、ハチミツが使用されているものはまずありませんが、大人が食べるお菓子やパン、飲み物などには意外とハチミツが使われていることがあります。赤ちゃんに与える前に、原材料表示をよく確認する習慣をつけましょう。

「いつから大丈夫?」と聞かれたら、迷わず「1歳を過ぎてから!」と答えてくださいね。

1歳を過ぎたらもう安心?大人や他の食品は大丈夫?

先ほどもお話しした通り、1歳を過ぎて腸内環境が整ってくれば、ボツリヌス菌の芽胞が体内に入っても、腸の中で増殖する心配はほとんどなくなります。ですから、1歳を過ぎたお子さんや大人は、ハチミツを食べても大丈夫です。

ただし、ボツリヌス菌はハチミツだけでなく、土の中にもいる菌です。自家製の瓶詰め食品や、適切な温度管理がされていない食品など、保存状態が悪いものの中で増殖し、毒素を作ることもあります。こうした食品を大人が食べても食中毒(ボツリヌス症)になる可能性はありますので、注意が必要です。

「ハチミツ=赤ちゃんに危険」という認識はとても大切ですが、食品全般の取り扱いにも気を配ることで、より安全な食生活を送ることができます。

まとめ:ハチミツは「1歳を過ぎてから」の楽しみに!

ハチミツは、古くから親しまれている自然の恵みですが、小さな赤ちゃんにとっては思わぬ危険が潜んでいることがあります。

大切なポイントは、ただ一つ。**「1歳未満の赤ちゃんには、ハチミツを与えない」**ということです。これは、赤ちゃんが乳児ボツリヌス症にかかるのを防ぐための、最も効果的で簡単な予防策です。

離乳食の時期は、赤ちゃんが初めて口にするものがたくさんあり、色々なことに気を配らなければならず大変な時期ですよね。でも、正しい知識を持っていれば、必要以上に心配することなく、安心して赤ちゃんの成長を見守ることができます。

ハチミツは、赤ちゃんが1歳を過ぎてからのお楽しみにとっておきましょう。その日が来たら、親子で一緒に美味しいハチミツを味わってくださいね。

この記事が、赤ちゃんとの毎日を安心・安全に過ごすためのお役に立てれば嬉しいです!

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