もう迷わない!新しい洗濯表示マークの見方【超初心者向け】
「これ、どんな意味のマークだろう…?」
衣類についている「洗濯表示」。見慣れないマークがあったり、記号がたくさん並んでいたりすると、ついついそのまま適当に洗濯しちゃってる、なんて経験はありませんか?
でも実は、この洗濯表示を正しく知っていると、大切な服を傷めずに長く着られたり、洗濯の失敗を防げたりと、いいことがたくさんあるんですよ。
「新しい洗濯表示って聞いたことはあるけど、よく分からないな…」
そんなあなたも大丈夫!この記事を読めば、新しい洗濯表示の基本がしっかり分かります。一緒にマスターして、今日から賢く洗濯しちゃいましょう!
いつから変わったの?新しい洗濯表示になったワケ
以前の洗濯表示と比べて、今の表示はなんだかマークが増えたな、と感じている方もいるかもしれませんね。これは、日本の洗濯表示が「ISO(国際標準化機構)」という世界の基準に合わせるために変更されたからなんです。
表示が国際的に統一されたことで、海外で買った服の洗濯表示も分かりやすくなりましたし、日本で作られた服も世界中で正しいケアができるようになりました。
大きな違いは、以前の表示よりも記号の種類が増えて、より細かく洗濯やお手入れの方法が示されるようになった点です。
基本のき!新しい洗濯表示マークの意味を覚えよう
新しい洗濯表示は、全部で41種類もあります。「え、そんなに!?」と思うかもしれませんが、よく使うマークは限られていますし、いくつかのグループに分かれているので、順番に見ていけば意外と簡単なんですよ。
基本となる5つのグループと、それぞれの主要なマークを見ていきましょう!
1.家庭洗濯
お家で洗濯機や手洗いがきるかどうかのマークです。このマークがないものは、基本的に家庭では洗えません。
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洗濯おけのマーク: これが「家庭洗濯ができる」のサイン!
- 洗濯おけの中に数字が書いてある → 洗うときの水の温度の上限です。(例:40なら40℃まで)
- 洗濯おけの下に線が1本ある → 弱い水流で洗いましょう(洗濯機の「弱水流」や「おしゃれ着コース」など)。
- 洗濯おけの下に線が2本ある → さらに弱い水流で洗いましょう。
- 洗濯おけにバツがついている → 家庭では洗えません。
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手のマーク: 洗濯おけの中に手のマークがあるものは、「手洗い」がおすすめです。水温は40℃までで、優しく押し洗いや振り洗いなどをしましょう。
2.漂白
漂白剤が使えるかどうかのマークです。
- 三角のマーク: 漂白剤が使えます。
- 三角の中に「CL」と書いてある → 塩素系・酸素系のどちらの漂白剤も使えます。
- 三角の中に斜線が2本入っている → 酸素系漂白剤のみ使えます。塩素系はNGです。
- 三角にバツがついている → 漂白剤は使えません。
3.乾燥
洗濯物をどうやって乾かすかを示すマークです。
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四角のマーク: 自然乾燥の方法を示します。
- 四角の中に線が縦に3本 → 吊り干し(脱水後そのまま干す)
- 四角の中に線が横に1本 → 平干し(ニットなど伸びやすい服におすすめ)
- 四角の中に斜線が右上に1本 → 日陰で吊り干し
- 四角の中に線が横に1本、その上に斜線が右上に1本 → 日陰で平干し
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四角の中に丸のマーク(タンブル乾燥): いわゆる「乾燥機」が使えるかどうかのマークです。
- 丸の中に点1つ → 低い温度(排気温度60℃まで)でタンブル乾燥ができます。
- 丸の中に点2つ → 通常の温度(排気温度80℃まで)でタンブル乾燥ができます。
- このマークにバツがついている → タンブル乾燥はできません。乾燥機にかけると縮んだり傷んだりする可能性があります。
4.アイロン
アイロンがけができるかどうかのマークです。
- アイロンのマーク: アイロンがけができます。
- アイロンの中に点1つ → 低い温度(110℃まで)でかけられます。スチームは避けた方がいいものもあります。
- アイロンの中に点2つ → 中くらいの温度(150℃まで)でかけられます。
- アイロンの中に点3つ → 高い温度(200℃まで)でかけられます。
- アイロンにバツがついている → アイロンがけはできません。
- アイロンの下に波線があり、その下にバツがついている → スチームアイロンはかけられません。
5.クリーニング
専門業者によるクリーニングについて示すマークです。
- 丸のマーク: クリーニングの種類を示します。
- 丸の中に「P」→ ドライクリーニングができます(パークロロエチレンまたは石油系溶剤を使用)。
- 丸の中に「F」→ ドライクリーニングができます(石油系溶剤を使用)。
- 丸の中に「W」→ ウエットクリーニングができます(専門業者による特殊な水洗い)。
- 丸にバツがついている → クリーニングはできません。
【ここがポイント!】よくある疑問や迷いやすい表示を解決!
基本的なマークの意味は分かったけど、いざ自分の服の表示を見ると、「これって結局どうすればいいの?」と迷うこともありますよね。ここでは、そんな「よくある困った!」にお答えします。
- Q. 「洗濯おけ+線1本」のマーク。おしゃれ着コースで洗っていいの?
- A. はい、大丈夫なことが多いです。 洗濯おけの下の線は、「弱い水流」や「洗濯時間を短くする」など、衣類への負担を少なくして洗いましょうという意味です。洗濯機の「おしゃれ着コース」「ドライコース」「手洗いコース」などは、まさに弱い水流で洗う設定になっているので、このマークに合っています。ただし、脱水は短めにするなど、表示と合わせて調節してみてくださいね。
- Q. 「手洗い」マークだけど、洗濯機の手洗いコースはダメ?
- A. 基本的には手洗いがおすすめですが、洗濯機の手洗いコースで洗える場合もあります。 「手洗い」マークは、衣類がとてもデリケートなので、洗濯機で洗うと傷む可能性が高いことを示しています。どうしても洗濯機で洗いたい場合は、洗濯ネットに必ず入れ、洗濯機の一番優しい手洗いコースで、脱水もごく短時間にするなど、最大限の注意が必要です。でも、心配な場合は素直に手で優しく洗うのが一番安全ですよ。
- Q. 丸の中に点1つの乾燥機マーク。時間はどのくらい?
- A. マーク自体に時間の指定はありません。 乾燥温度が低い設定(60℃まで)で乾燥できます、という意味です。衣類の種類や量によって乾く時間は変わるので、様子を見ながら乾燥させてください。点2つのマークよりも低い温度なので、時間はかかりやすい傾向があります。
【これで失敗知らず!】洗濯表示を活用した衣類ケア術
洗濯表示は、単に「洗える・洗えない」だけでなく、お気に入りの服をより良い状態で、より長く着るためのヒントがたくさん詰まっています。賢く活用して、洗濯の失敗を防ぎ、衣類を長持ちさせましょう!
- 服を買ったらまず表示をチェック! 新しい服を買ったら、タグを切る前に洗濯表示を確認する習慣をつけましょう。「あれ、これ自宅で洗えないんだ!」「漂白剤はダメなんだな」など、買う前に分かっていればお手入れの計画も立てやすいですし、失敗も防げます。
- 洗剤・柔軟剤選びも表示に合わせて 漂白剤のマーク(三角)を確認して、使える漂白剤の種類を選びましょう。「三角にバツ」のマークがあれば、色落ちや生地を傷める原因になるので漂白剤は使えません。また、おしゃれ着用洗剤は「中性洗剤」で蛍光剤が入っていないものが多く、「洗濯おけ+線」や「手洗い」マークの衣類に適しています。
- 脱水と干し方で仕上がりが変わる! 洗濯おけの下の線が多いほど(弱い水流で洗うものほど)、脱水も短めにするのがおすすめです。脱水のしすぎはシワの原因になります。乾燥の四角いマークを見て、吊り干しなのか平干しなのかを確認し、正しい方法で干すことで型崩れや伸びを防げます。日陰のマークがついているものは、直射日光による色あせを防ぐために日陰に干しましょう。
- 【オリジナル情報】「ドライクリーニング限定」の服、自宅でどうする? 「丸の中にP」や「F」のマークにバツがついている(家庭洗濯不可)けれど、「丸の中にP」や「F」のマークがついている(ドライクリーニング可)服、ありますよね。本来は専門のクリーニング店にお任せするのが安心確実です。 ですが、「どうしても自宅で洗いたい」「そこまで高価な服じゃないから試してみたい」という方もいるかもしれません。その場合は、必ず衣類の素材を確認し、自己責任において行うことになりますが、ウールやシルクなどデリケートな素材に対応した「ドライクリーニング用」と表示されている市販の洗剤を使って、優しく手洗いする方法もあります。ただし、革製品や特殊な加工がされているもの、型崩れしやすい複雑なデザインのものは、絶対に自宅で洗わずプロに任せましょう。心配な場合は、目立たない場所で試したり、クリーニング店に相談したりするのがおすすめです。
- 【オリジナル情報】表示が消えかかってる…古い服はどう洗う? お気に入りの服だけど、洗濯表示が薄くなって読めない…なんてことも。そんな時は、まずは服の素材を確認してみましょう(タグや品質表示を見てください)。ウールやシルク、麻などは縮みやすかったりデリケートな素材が多いです。素材が分からなかったり心配な場合は、「洗濯おけ+線2本(最も弱い水流)」+「手洗い」マークに相当する洗い方、つまりおしゃれ着用洗剤を使って、洗濯ネットに入れ、洗濯機の一番優しいコースで、脱水も短時間にする、という方法を試すのが比較的安全です。心配な場合は、無理せずクリーニング店に相談するのも手ですよ。
もしも洗濯に失敗したら?(失敗談から学ぶ)
洗濯表示をうっかり見落として、「あちゃー…」なんて失敗、誰にでも起こりえます。よくある失敗と、どうすれば防げたのかを見てみましょう。
- 失敗談1:ウールのセーターを普通に洗濯機で洗ったら、子供服みたいに縮んじゃった…
- 原因: ウールは熱や強い摩擦に弱い素材です。このセーターにはおそらく「手洗い」または「ドライクリーニング」のマークがついていたはずです。普通の洗濯コースで洗ってしまったため、繊維が絡まって縮んでしまいました。
- 対策: ウール製品は必ず表示を確認!「手洗い」マークならおしゃれ着用洗剤で優しく手洗いか、洗濯機の手洗いコース(ネット必須、脱水短め)で。「ドライクリーニング」マークならクリーニング店へ。
- 失敗談2:白いシャツと一緒に洗ったら、赤いTシャツの色が移っちゃった!
- 原因: 色の濃い服は、最初のうちは色落ちしやすいものがあります。白いシャツには「三角にバツ(漂白剤不可)」マークがついていたかもしれません。色移りしてしまった服に使える漂白剤が限られていたため、キレイに戻せませんでした。
- 対策: 色落ちしそうな服(特に濃い色や、初めて洗う服)は、他のものと分けて洗いましょう。また、白い服でも漂白剤が使えるかマークを確認しておくと、もしもの時に対応できます。
- 失敗談3:プリント付きのTシャツを乾燥機にかけたら、プリントがベタベタに…
- 原因: プリント部分によっては熱に弱い素材があります。このTシャツにはおそらく「タンブル乾燥不可(四角の中に丸、それにバツ)」のマークがついていたはずです。高温の乾燥機で熱が加わったため、プリントが傷んでしまいました。
- 対策: プリントや装飾がついている服は、タンブル乾燥のマークを必ず確認しましょう。乾燥機不可の場合は、自然乾燥のマーク(四角)に従って干してください。
まとめ
新しい洗濯表示、最初は記号がたくさんあって難しそうに見えるかもしれません。でも、それぞれのマークの意味を少しずつ覚えていけば、決して難しいものではありません。
洗濯表示は、私たちの大切な衣類が、どんな洗い方やお手入れをすると一番喜ぶかを教えてくれる「取扱説明書」のようなものです。正しく知って活用することで、お気に入りの服を長く、きれいに着続けることができます。
「あれ?このマークは何だっけ?」と思ったら、ぜひこの記事を見返してみてくださいね。今日からあなたも洗濯表示マスター!大切な衣類をいたわりながら、お洗濯をもっと楽しんでください!