「あれ?顔が赤黒い?」新生児の肌色、心配しなくて大丈夫!
「うちの子の顔、なんだか赤黒い…これって大丈夫なの?」
生まれたばかりの赤ちゃんを抱っこして、ふと顔色を見て心配になったことはありませんか?特に、初めての育児だと、ちょっとした変化にも敏感になりますよね。でも、安心してください。新生児の肌が一時的に赤黒く見えることは、実はよくあることなんです。
この記事では、新生児の顔色が赤黒く見える原因と、いつまで続くのか、そしてどう対処すれば良いのかを分かりやすく解説します。
なぜ?新生児の顔が赤黒く見える主な原因
生まれたばかりの赤ちゃんの肌は、私たち大人の肌とは少し違います。顔色が赤黒く見えるのには、いくつかの理由があります。
1. 新生児多血症(しんせいじ たけつしょう)
これは、新生児期によく見られる現象で、血液中の赤血球の割合(ヘモグロビン濃度やヘマトクリット値)が高い状態を指します。お腹の中にいた赤ちゃんは、少ない酸素でも効率よく酸素を取り込めるように、赤血球の数が大人よりも多いんです。
いつまで続くの?:通常、生後数日〜数週間で自然に落ち着きます。
なぜ赤黒く見えるの?:赤血球の数が多いと、血液の色が濃く見え、それが肌の色にも反映されるため、赤みが強く、やや黒っぽく見えることがあります。
2. チアノーゼ
チアノーゼとは、血液中の酸素が不足している状態を指し、皮膚や粘膜が青紫色に見える症状です。新生児の場合、手足の先や唇の周りに一時的に見られることがあります。
いつまで続くの?:特に手足の末端(指先や足先)に見られる「末梢性チアノーゼ」は、体温調節機能が未熟な新生児にはよく見られ、体が温まると改善します。数分で消えることがほとんどです。
なぜ赤黒く見えるの?:酸素が少ない血液は、赤みが少なく青みがかって見えます。それが赤黒い、あるいは紫色っぽい肌色に見える原因となります。
注意が必要な場合:もし、唇や舌、体全体が青紫色になり、呼吸が苦しそう、ぐったりしているなどの症状が見られる場合は、すぐに医療機関を受診してください。これは「中心性チアノーゼ」と呼ばれ、心臓や肺に異常がある可能性も考えられます。
3. 皮膚の薄さ
新生児の皮膚は非常に薄く、その下を通る毛細血管が透けて見えやすいです。そのため、血液の色が肌に強く反映され、赤みが強く見えたり、体質によってはやや黒っぽく見えたりすることがあります。
いつまで続くの?:生後数ヶ月〜半年くらいで徐々に肌が厚くなり、目立たなくなります。
4. 出産時の影響
分娩中に産道を通る際に圧力がかかったり、吸引分娩などがあったりした場合、一時的に顔にうっ血が生じ、赤黒く見えることがあります。
いつまで続くの?:通常、数日で自然に解消されます。
心配なのはどんな時?医師に相談する目安
ほとんどの場合、新生児の赤黒い顔色は一時的なもので、心配いりません。しかし、以下のような症状が見られる場合は、早めに医師に相談しましょう。
唇や舌が明らかに青紫色になっている:全身性のチアノーゼの可能性。
呼吸が速い、苦しそう、ゼーゼーと音がする:呼吸器系の異常の可能性。
ぐったりしている、元気がない、母乳やミルクの飲みが悪い:体調不良のサイン。
顔色の赤黒さが長期間続く、悪化しているように見える:他の病気が隠れている可能性。
手足が異常に冷たい、体が冷えている:低体温の可能性。
少しでも「おかしいな」「いつもと違う」と感じたら、迷わずかかりつけの小児科医や助産師さんに相談してくださいね。
新生児の顔色への対処法と、ママ・パパができること
赤ちゃんの顔色が気になる時、ママやパパができることはいくつかあります。
1. 体を温めてあげる
手足の末端のチアノーゼは、体が冷えていると起こりやすいです。室温を快適に保ち、肌着やブランケットなどで温かくしてあげましょう。ただし、温めすぎはSIDS(乳幼児突然死症候群)のリスクを高める可能性があるので注意が必要です。
2. 赤ちゃんの様子をよく観察する
顔色だけでなく、赤ちゃんの全体的な様子を観察することが大切です。
授乳はできているか?
おしっこやうんちの回数はどうか?
手足は温かいか?冷たくないか?
泣き声はいつも通りか?
活気はあるか?ぐったりしていないか?
これらの総合的な情報が、赤ちゃんの状態を判断する手がかりになります。
3. 不安な時は専門家に相談する
インターネットの情報だけで判断せず、心配なことがあれば、地域の保健センターや小児科医、助産師に遠慮なく相談しましょう。専門家のアドバイスは、ママやパパの不安を和らげてくれます。
4. 記録をつけておく
いつ頃から赤黒い顔色が気になり始めたのか、どんな時に色が濃くなるのか、他に症状はあるかなどをメモしておくと、医師に相談する際に役立ちます。
まとめ:赤ちゃんの成長を見守る優しいまなざしを
新生児の顔色が赤黒く見えるのは、成長の過程でよく見られる一時的な現象であることがほとんどです。ママやパパが心配になる気持ちはよく分かりますが、まずは落ち着いて、赤ちゃんの全体的な様子を観察することが大切です。
もし少しでも気になる症状があれば、ためらわずに専門家を頼ってくださいね。赤ちゃんの個性や成長は様々です。一つ一つの変化を大切に見守りながら、子育てを楽しんでいきましょう!