日本人が海外で大麻を使ったらどうなる?「属人主義」の注意点とリスク
「海外旅行先で大麻が合法の国に行ったから、ちょっと試してみようかな?」
もしあなたがそう考えているなら、絶対にやめてください。その軽い気持ちが、あなたの人生を大きく変えてしまうかもしれません。
今回は、海外で大麻が合法であっても、日本人が安易に使用してはいけない理由と、日本の法律がどのように適用されるのか、「属人主義」という聞き慣れない言葉を交えながら、分かりやすく解説していきます。
そもそも「属人主義」って何?
属人主義とは、**「その国の法律が、国籍を持つ国民に対して、国外で起こした犯罪にも適用される」**という考え方です。
日本には、この「属人主義」が刑法に定められています。つまり、日本国籍を持つ人は、たとえ大麻が合法の国で大麻を使用したとしても、日本の法律に基づき処罰の対象となるということです。
これは、日本の法律が、**「日本国民である以上、どこにいても日本の法律を守るべき」**という考えに基づいているからです。
海外で大麻を使ったら、具体的にどうなる?
海外で大麻を使用したことが日本で発覚した場合、以下のような流れで捜査が進む可能性があります。
1. 帰国後の逮捕
帰国時に空港で税関検査を受け、海外での大麻使用の痕跡が見つかることがあります。また、海外での行動が何らかの形で日本の捜査機関に情報として伝わることもあります。その結果、帰国後に警察に逮捕される可能性があります。
2. 尿検査・毛髪検査
逮捕された場合、大麻の使用を特定するために尿検査や毛髪検査が行われます。毛髪検査は、数ヶ月前の大麻使用歴も調べることができるため、海外での使用も確実に特定されることになります。
3. 裁判と刑罰
検査の結果、大麻の使用が確定した場合、「大麻取締法違反(使用罪)」で起訴され、裁判にかけられます。大麻の使用罪は、5年以下の懲役という重い刑罰が科せられる可能性があります。
「海外で合法だったから」という言い訳は、日本の司法においては一切通用しません。
軽い気持ちで使うことのリスク
「海外だからバレないだろう」と安易に考えるのは非常に危険です。現代社会は、SNSやデジタルデータの普及により、個人の行動が様々な形で記録される時代です。
SNSへの投稿: 楽しんで使用している様子をSNSに投稿してしまうと、それが証拠となってしまう可能性があります。
知人からの密告: 帰国後に、一緒にいた知人や、大麻を使用したことを知っている人から密告される可能性もゼロではありません。
海外でのトラブル: 海外で大麻を使用して、現地の警察に逮捕されたり、思わぬトラブルに巻き込まれたりするリスクもあります。
また、大麻は心身に悪影響を及ぼす危険な薬物であり、たとえ合法であっても、その危険性は変わりません。海外だからといって安全なわけではないのです。
まとめ:日本の法律はあなたをどこまでも追いかける
海外で大麻が合法であることは、日本人が使用して良い理由にはなりません。日本の法律は、あなたがどこにいようと、日本国民である限り適用されます。
「海外の合法な場所で、ほんの少しだけ…」という軽い気持ちが、逮捕や懲役といった重い現実を招く可能性があります。
法律だけでなく、ご自身の健康、そして大切な家族や友人を悲しませないためにも、海外でも絶対に大麻には手を出さないでください。